第1話道に迷いました13分27秒

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このエピソードの始まり

台本の冒頭

私はカゲロウ。忍びの里、伊賀の刺客。

霜月の晦日、月のない夜。鞍馬山の頂の岩に……朱塗りの面をつけた男が、座っていた。

鞍馬の主、僧正坊という大天狗。山の妖怪たちを束ねる頭領で……今夜、私が眠らせる男。

カゲロウあぁ……道に迷ってしまって……真っ暗で。旦那さま、つかまらせてくださいな……

よろけたふりで、その懐に倒れこんだ。冷たい風の匂い。首が、目と鼻の先。

いつもなら、息の音が聞こえる距離。なのに、この男からは何も聞こえなかった。胸元の鈴だけが、ちりんと鳴った。

息を止めて、簪に手をかけた。……手首は、もうつかまれていた。

カゲロウあら……旦那さま、痛いわ……

僧正坊手より先に、息が動いておる。

僧正坊息を止めるのが、早すぎる。そ…